Eさんとの個別 2024年度 1学期
あっという間に1学期が終わりました。
回数はわずかでしたが、去年の3学期から個別を担当しているEさん。
去年のブログを見返すと、課題として、「土台がまだまだしっかりしていない」と書いていました。
まさに、そのこととの格闘の1学期でした。
途中、欠席も多く、回数は全8回でした。
取り扱った項目は、「ある・ない」「ぱっと見て数が言える(5まで)」「どちらが多い」「いくつか数える(10まで)」「いくつといくつ(4まで)」「数唱20まで」「なんばんめ(左右)」
どれも、できたり、できなかったりを繰り返します。
「チューリップとたんぽぽ、どちらが多い?」の問いかけに、「こっち」と指さしでこたえることができるようになり、回数を重ねて、繰り返すうちに、「チューリップが多い」と言えるようになって、一歩前進を感じていましたが、次に、微妙な数の違いの多い少ない(線んで1対1対応の結果を見て答える)を扱うと、「どちらが多い?」の問いかけに「多い」の返事しか返ってこなくなったりしました。3回くらい続けて扱うと、それも、答えられたのですが、もしかしたら、2学期になるとまた、忘れているかもしれません。
どの分野にしても、何度も何度も簡単な、ステップ1から扱い、普通に出来るはずのステップ2,3,と出来るところをやり、その後、少し難しいところも軽く扱うという方法が必要だと考えました。いきなり、できるはずのステップ2を扱うと出来ないことの繰り返しを経て、このやり方にかえて、スムーズになりました。
土台を固めるために、①復唱を含めて、できるだけ、声に出す機会をふやす。②手などの動きを用いて記憶の補助に使う。③1時間に幅広い単元の内容を浅く扱い、これまで「かず」の授業で学習した中で、多くの内容に触れるように心がけました。動画は1時間のまとめとして最後にすいか組を見ました。一通り、それぞれの単元を1から学習してから見ると、かなりスムーズに取り組めるようになりました。
1学期末現在の状況。
「ぱっと見て数が言える」は2までは確実で、調子がいいと、3も言えます。以前は、何個?と聞いてどうしても「こ」と言えなかったのが3までの数では、「こ」が言えるようになりました。また、復唱も苦手でしたが、「本」「冊」などストレスなく復唱できるようになりました。
右からなんばんめ、「右はどっち?」手をあげて、(まだ間違えたりします)、こっちだね。と確認してから、「バナナはみぎからなんばんめ?」と聞くと難しいです。2つのステップを覚えて処理することがなかなか難しいようです。「右手をあげて」と言って手をあげてもらい、そのまま「右からなんばんめ」と聞くと答えられることもありました。
一時はよくできて、もう大丈夫と思っていた「右」「左」をもっと確実にしていく必要があります。
「いくつといくつ」は、なかなか難しく、始め、3個の積み木を見せて、その後、積み木を1こ、あるいは、2こを手で隠して、この中にいくつある?と聞くと、3個と答えます。手のひらをのけて、積み木を見せます。時間中、何度か繰り返すと、出来るようになるのですが、次の週になると、また、同じ状況です。3個の積み木を見せて、一部かくして、聞くと、また3個と言います。2学期の課題です。
6以上の数のブロックを数えるとき、ばらばらのまま数えると、まちがえます。そのとき、「並べたらいいのだよ」といってやり方を示すと、それはすぐに理解して、次から自分でまっすぐ並べて数えていました。
1学期の最後にEさんと共に喜んだことは、数唱です。1時間の授業の中で、始めに1回、動画で1回、それらは、一緒に、指で数字を表しながら大きな声で言う練習をしました。一人で言える?と聞くと、いつも、一緒にというので、一緒に指を出していました。最後の日の授業の最後に、自分一人で言える?と聞くと「できる」と言うのです。自分で、指で数字を表しながら、大きな声で20まで、初めて間違えることなく言えました。二人で喜びました。
2学期、いろいろ出来るようになって、自信をつけていってくれたらと思います。