それぞれの児童に必要な努力を見抜いて、工夫して、どういうさじ加減で指導するのかを考えることが大事です。
たとえば、「5はいくつといくつ」、をするにあたって、「ぜんぶでいちごが5こありました(図があって)、○さんは2こ、△さんは、なんこでしょう。」はできるのに、「5は2といくつ」の問いかけに答えることはできない。イチゴが目に浮かばない時。難しいまま、強引に指導を続けるのは、無駄な努力を強いることになります。
そんな時は、二つの必要なアプローチが考えられます。
①5までの数を一目で分かるようにする。
②「3はいくつといくつ」で、やることの意味を知る。
4,5,は数えられるのですが、一目で分かるのは3までという児童の場合、数えるということにストレスがかかって、5という数で扱うと、考えることに力が回らないということが考えられます。4,5が一目でつかめると、「3はいくつといくつ」は不要で、いきなり、「5はいくつといくつ」で指導しても大丈夫。3と4の「いくつといくつ」は、軽く練習で大丈夫です。一方、3までしか、一目でいくつかわからない状態の児童に、いきなり「5はいくつといくつ」をたたみかけると、考える頭のシャッターを閉じられます。階段が大きすぎます。うまく行かない場合は、「3はいくつといくつ」に戻ってみてください。
適切な教材で、目標に向かって、児童にとって無駄な努力を省いて、楽しく授業を前に進めていってください。